軸ずらし転職がキャリアを考える方法として話題です。
しかし、軸ずらし転職に関する情報はまだまだ少ないのが実情ではないでしょうか?
軸ずらし転職は、年収アップの有効な方法なので知っておいて損はありません。
本記事では、経理の立場で軸ずらし転職を実践した管理人の体験談をお届けします。
実際に目標年収の600万まで到達した経緯をお話します。
概要だけお伝えすると、次の通りです。
管理人の軸ずらし転職
- 卸売業経理【年収500万】
- ▶ITコンサル【年収500万】
- ▶メーカー経理【年収600万】
軸ずらし転職とは?
業界か職種をずらす転職方法
転職するときに、現在の仕事の「業界」・「職種」どちらかを固定して転職先を探します。
例1) 経理を固定で、異業界に転職
例2)IT業界を固定で、職種を転職(営業→経理)
その中で、現在よりも年収が高い仕事に転職します。
こうしたルールで繰り返し転職することで、年収の高い「業界」・「職種」に到達でき、年収が上がっていきます。
「業界」・「職種」どちらかを固定して転職して、年収を上げる
motoさん提唱の転職法
motoさんは元会社員で現在は会社を経営されている方です。
会社員時代に、前職の経験を生かしながら年収を上げる転職を繰り返し、大きく年収を上げた実績があります。
提唱者のmotoさんは、転職を繰り返し年収を240万→1,250万にした実績がある方です。
そのため、再現性のある方法として話題になりました。
motoさんは転職に関する本も出版されています。
転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方 [ dy moto(戸塚 俊介) ]
年収を上げると話題になった
軸ずらし転職がこれだけ話題になった理由は、年収アップの手段として広く認知されたためです。
日本社会の平均年収はここ30年上っていません。そんな中で年収を上げる画期的な方法として注目されました。
成長産業で働くことの重要性に気付かされました。
軸ずらし転職のメリット・デメリット
軸ずらし転職には、個人のキャリアという面で大きなメリットがあります。
一方で、会社側からするとジョブホッパーという印象を持たれかねないデメリットもあります。
ワイは個人のスキルで生きていくぜぃ!という人には軸ずらし転職おすすめ。
メリット
- 年収が上がる
- 仕事の幅が広がる
- 人脈も広がる
軸ずらし転職は年収アップを主眼に置いています。なので成長性の高い「業界」「職種」をターゲットにすることで、年収アップを実現できます。
さらには、年収アップの副産物として仕事の幅が人がる、人脈が広がるメリットもあります。
デメリット
- 勤続年数が短くなる
- 特定の「業界・職種」知識は浅くなる
一方で、1つの会社に所属する期間は短くなります。
そのため、退職金を満額受け取れないなど、親世代の方はデメリットを感じることもあります。また1社で長く働かないため専門性よりも、浅く広い経験を積むことになります。
とはいえ、多くの人はデメリットは感じないはず。
なぜなら、退職金は年々減っており、退職金制度のない会社も多いです。
退職金課税UPも現実になりそうだし、1つの会社に残るメリットはどんどんなくなっています。
そして、衰退産業で専門性を磨くよりも、成長産業に転職したほうが不確実性の高い社会では正しい選択です。
今はVUCA(不確実性)の時代です!
V=Volatility(変動性)
U=Uncertainty(不確実性)
C=Complexity(複雑性)
A=Ambiguity(曖昧性)
軸ずらし転職の具体例
軸ずらし転職の具体例を紹介します。
最近は、Webマーケ業界志望者増えましたよね。
今回は、IT産業の中でも成長性の高い「IT業界のWebマーケ」の仕事を転職のゴールに置き考えてみました。(ITの広告費は、テレビの広告費を超え成長を続けています。)
転職のルートを考えてみると、少なくとも2回転職をすればゴールに到達できることがわかります。
経理からWebマーケ職
小売業経理 → IT企業経理 → IT企業Webマーケ
まずは経理として他の会社でも通有するスキルを習得します。
その後、業界研究を行いIT業界経理に転職。
IT企業内で文化や仕事を学び、部署異動または転職でWebマーケ職に付きます。
エンジニアからWebマーケ職
会計システムエンジニア→IT企業経理→IT企業Webマーケ
会計システムエンジニアは「し種」の面で、会計・SEという2つの業種知識があります。
なので軸ずらし転職の業種ルートが、会計・SEの2つになります。
今回は経理ルートを選択した場合を考えました。
金融
保険営業→IT営業→IT企業Webマーケ
営業の場合はゴールのマーケ領域との距離がもともと近く、ルートは様々考えられます。
確実に目的に到達するために、IT営業を経由して転職します。
業種のずらしは難易度が高い
事例を読み、「こんなにうまくいく?」と思った方も多いのではないでしょうか。
軸ずらし転職では、実務経験がある「業種」のずらしよりも、未経験職種に転職する「業種」ずらしが難しいです。
難易度 | 転職ルート |
---|---|
難しくない | 小売業経理 → IT経理 |
難しい | IT経理 → ITWebマーケ |
未経験職種に転職成功するには、年齢的な若さと業界研究が必要です。
ですので、まずは希望の業界に入り、業界研究と戦略を持つべきです。
早い人は30歳、遅くとも35歳でゴールに到達したいです!
経理の軸ずらし転職体験談【年収600万まで】
僕のケースでは転職2回で年収600万を実現しました。
管理人の軸ずらし転職
- 卸売業経理【年収500万】
- ▶ITコンサル【年収500万】
- ▶メーカー経理【年収600万】
新卒ではあまり就活はうまくいかず、妥協して卸売の会社に入り経理になりました。
そこで会計の実務経験を積み、会計システムを扱うIT企業へ。
その後、わりと儲かっているホワイト企業に転職したことで年収が上がりました。
当時、考えていたことや戦略を解説します。
最初の転職では、スキルアップを重視
最初の転職では、こちらの図の通り結構思い切って軸をずらしました。
卸売業経理からIT企業コンサルへ
業種、職種どちらも異なる業界に転職をしました。
このパターンの転職をできるのは経理だからこそだと思います。
転職理由
- 今後、ITスキルの市場価値が高まると考えたから
- 経理の知見UPが市場価値UPにつながると考えたから
最初の転職のときに、次の転職のことも意識していました。
ITスキルを身につけた上で、待遇の良い経理職に戻ることを考えていました。
そのために必要なことは、市場価値の高い経理に特化したITスキル。
スキルさえ身につければ、年収はなんとかなると考えてました。
そのため、最初の転職では年収は上がること無くSTAYで転職。
3年間働いたのですが、未経験職種だったこともあり年収は上がりませんでした。
2回目の転職で年収は100万上がった
2回目の転職では、メーカー経理に転職し年収は100万上がりました。
僕の場合、経理実務に加えて、「会計システム導入・運用」スキルを1回目の転職で手に入れられたのが大きかったです。
転職先のメーカーでは、「会計システムの運用メイン担当者」を探しており、そこに自分のスキルセットがハマりました。
DXやAI活用の分野で、システム関連スキルはニーズが高まることが予測されるので、今後も有効な戦略だと思います。
経理の軸ずらし転職では、経理の軸は固定して考える人が多数派。
そこで少し勇気を出して、「経理」という軸を少し外れてみる。
▶会計システムコンサルや会計コンサルという選択肢も考慮に入れて転職活動してみる。
そうすることで、他の経理と差別化をはかることができ、経理としての市場価値が高まると考えています。
最初の転職では、年収ばかりではなく「経験値」を積めるかもよく考えてみてほしいです!
転職で得た自信
転職をするなかで、「新しい仕事でも3年で一人前になる自信」をつけることができました。
仕事覚えが早いほうではありませんが、コツコツ仕事を覚え3年で一人前になる経験をすべての会社でしてきました。
そのため、新しいことにチャレンジする抵抗感がありません。
不確実性の高い時代に、チャレンジ精神は強い武器になると実感しています。
軸ずらし転職を実践すれば、同じように自信は身につくと思います。
新しいことにチャレンジできる自信が付くと、会社に依存しない精神が身につきます。
すらし転職は有効なキャリア戦略
軸ずらし転職で得られるメリットは、「年収」と「チャレンジするスキル」です。
・年収
・チャレンジスキル
実際には年収以上に、チャレンジスキルのほうが現代社会では重要だと思います。
なぜなら、チャレンジスキルは一度身につければなくならないから。
失敗しても這い上がる強さを身につけて時代を生き抜きたいですね。
軸ずらし転職を実践してみたい方は、転職エージェントを使って情報収集をおすすめします。
軸ずらし転職を成功させるためには、①スキルの棚卸し②異職種・異業界への理解が求められます。
この2つのポイントを満たすのに転職エージェントの力を借りるのが最適解です。
①スキルの棚卸し
- これまで経験した仕事の振り返り
- 職務経歴書への書き起こし
- 軸ずらしの軸スキルを明確にする
スキルの棚卸しでは、これらの実践が求められます。
さらに、軸スキルをどの業界に結びつけて考えるかアイデア力も問われます。
全て自力でできる人は問題ありませんが、少しでも不安がある人は転職エージェントに相談をおすすめします。
②他業界への理解
- 自分が知らない知識をインプット
- 応募先企業の選定
- 面談アポや給料交渉
他業界に転職するためには、インプットと転職活動を実行する必要があります。
働きながらこれらのタスクをこなすのは、結構大変です。初めての転職の場合はなおさらです。
どんな企業に応募するべきか?自分では判断に迷う場合もあると思うので、転職エージェントに頼ることをおすすめします。
軸ずらし転職では情報収集が重要になるため、プロの力を借りて効率化しましょう。
管理人が経理におすすめする転職エージェントはこちらで紹介しています。
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経理向け転職エージェントの選び方。【おすすめ転職エージェント6選】
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